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【SSH・国際交流】さくらサイエンスプログラム受け入れ事業

11月13日(水)さくらサイエンスプログラム・ハイスクールプログラムでの海外高校生受け入れ事業を実施しました。


JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)が主催するさくらサイエンスハイスクールプログラムは、海外各国の優秀な高校生を招聘し、日本の最先端の科学技術や研究機関を訪問し、高校生等と交流するプログラムです。

今回は、インド、インドネシア、ペルー、マーシャル諸島、パラオ、ミクロネシアから総勢92名の優秀な海外高校生が訪日し、約1週間でかずさDNA研究所、理化学研究所、埼玉大学、極地研究所、東京科学大学、国立科学博物館、日本科学未来館などを訪問します。
越谷北高校は、その3日目の訪問先として5年ぶりに受け入れ事業をすることになりました。


宿泊先からバスで越谷北高校に到着しました。
プログラムとしては3日目ですが、海外高校生のみなさんは元気いっぱいです。


到着後、少し休憩をはさんで歓迎セレモニーを実施しました。まずは校長あいさつです。
交流が目的の事業ですので、2年4組の生徒が海外高校生のテーブルに交ざって参加しています。


教頭と理数科主任が学校の説明をしました。

日程の説明のあと、2年4組の生徒と自由にお話をしてもらいました。
互いの国のこと、好きな生物のこと、アニメのことなど、出会ったばかりとは思えないほど盛り上がっていました‼

その後、3、4時間目の時間帯は、英語の授業にあたっている2クラスずつ会場に来て交流しました。


司会に出された題が答えになるような質問をつくっています。
English only ですが、みんな楽しそうです。


4時間目は、日本の文化をお題に交流します。


折り紙に挑戦しています。日本人高校生でも苦戦する難易度でした。


お箸に挑戦、上手に使えました!

お昼休みは、海外高校生ひとりに北高生ひとりがバディとしてついて、思い思いの場所で昼食を摂りました。

 
教室でランチミーティングですね。楽しそう!


天気が良かったので外で食べることもできました。

 

5時間目は、3年4組(理数科)の生徒が自分たちの研究を英語で発表しました。
2~3人ずつで海外高校生のグループに英語で発表、英語で質疑応答です。


質疑応答まで英語でのやりとりは理数科生徒にもよい刺激になったようです。

最後のプログラムは、東京大学の胡桃坂仁志教授による講演です。
机を片付けて、椅子を並べなおしました。


海外高校生と北高生がまざって座っています。


講演会は2年生の司会で進行しました。


胡桃坂先生はクロマチン(真核生物の核内でDNAとヒストンタンパク質が結合してつくる構造)の動的な構造変化によるエピジェネティクスのメカニズムがご専門です。
DNAに関する基礎的な内容から、先端の研究に関するところまで、分かりやすくお話ししていただきました。


胡桃坂先生のオリジナルソングNucleosome songとGo around!も紹介いただきました。
突然のライブ(Youtubeですが)に盛り上がりました。

胡桃坂先生のYoutubeチャンネルから、当日流された曲をご紹介します。




海外高校生も、北高生も、楽しく、興味深く講演を聞くことができました。


質疑応答でも熱心にお話をしていただき、予定の時間をオーバーしそうになるくらいでした。
胡桃坂先生、ありがとうございました。


海外高校生と北高生からそれぞれ代表1名ずつお礼のあいさつをしました。

胡桃坂先生と記念撮影(冒頭の写真)のあと、閉会セレモニーです。
記念撮影のため椅子を撤去したので、スタンディングでのセレモニーになりました。


海外高校生からのお礼の言葉をいただきました。
短い時間でしたが、交流を楽しんでいただけたようです。


閉会後も、楽しそうに話を続けていました。
仲良くなって連絡先を交換しています。


バスの発車時刻が近づいてきました。名残惜しいですがお別れです。

今回の交流事業は、北高生にとって大変よい経験になったようです。
放課後、廊下を歩いていたら教室から「将来インドネシアに行くんだ!」という声も聞こえました。

グローバルが当たり前の世の中になっていますが、意識していないと国際的な視点を身に付けることは難しいと思います。
北高生としても、交流を通して海外に目を向けるきっかけのひとつになったようです。

訪問いただいた海外高校生の皆さん、引率の先生方、企画運営に携わられた皆様、ありがとうございました。

 

【SSH】グリーンエネルギープロジェクト現地調査

10月19,20日にかけて宮城県でグリーンエネルギープロジェクトの現地調査を実施しました。

グリーンエネルギープロジェクトは、越谷北高校SSHⅡ期5年間を通じて、再生可能エネルギーなどエネルギーをテーマに探究をするプロジェクトです。

今回は、1年生14名、2年生11名の計25名が参加し、エネルギー利活用を観点に木質バイオマスの有効活用や生態系、インフラ整備との関係について現地調査をしました。

1日目:株式会社KURIMOKU、鳴子温泉駅周辺、サスティナヴィレッジ鳴子の視察
2日目:仙台海岸の視察

 

《株式会社KURIMOKU》
植林・育林・伐採から製材・乾燥・加工を一貫して行っている製材工場です。
山の循環を行い、環境への配慮を第一に考えている会社です。

 

↓運ばれた丸太。大きさごとにカットされています。
 

↓大きい丸太は機械だけでは切れないので職人さんがカットします。美しい…
 

↓小さい丸太は機械でカットされます。
 

↓木材が変形しないように乾燥させる設備です。
化石燃料を使わず、カットする際に出た木屑を燃やした熱を使用して資源の有効活用をしています。
 

↓木屑を固めてペレットを作っています。接着剤は使わず、圧縮することで固めています。
 

↓工場で加工された木材で作成された家具が展示されています。先ほど丸太を様々な大きさに切っていたように、使用用途に適した大きさの木材を部品ごとに使い分けて加工されています。
 

 

《鳴子温泉駅周辺》
活火山によって発生する温泉や地熱の活用方法を学びました。
この周辺のエネルギーは、ほとんどが地熱によって賄われているそうです。
温泉は人々の生活を支えるとともに、発電や文化としても地域に深く根付いていることを学びました。

 

湧き出る温泉の湯気↓
 

路地を流れる温泉↓
 

 

《サスティナヴィレッジ鳴子》
エネルギーの自給自足によって生活を成立させている集落を視察しました。
大自然の中で自然と共存する生活ができるのは素晴らしいことだと思いました。
自然を有効活用した持続可能な社会の在り方として、鳴子町のPRもしているそうです。

《仙台海岸》
東日本大震災による津波の被害を受けた仙台海岸の今を視察しました。
津波によって破壊されたインフラの復興を迅速に進めたい中で、海岸に住む希少な生物の生息環境への配慮、戻って来たいと思っている人の生活など、自然と共生した未来の仙台海岸を考え復興を進めていることに感動しました。
海岸で見られる希少な生物の観察も行いました。

↓震災後に復興された防潮堤は、景観のためにデザインを工夫したり、希少生物の生息地を迂回するようにカーブさせたりと、様々な要素を考えてつくられていることを学びました。
エネルギー利活用やインフラ整備について考えるときの参考になります。

↓ヤマトマダラバッタがいました。宮城県レッドデータで絶滅危惧Ⅱ類の、海岸に生息するバッタです。

《活動を終えて》
この実習を通して、エネルギーを生産することと環境を守ることとの両立は簡単ではないが、現状を知り、未来を担う私達自身がそれぞれで出来ること考え、周囲に発信していくことが大切だと実感しました。

【SSH】第5回公開講座(11月16日)参加申し込みフォーム

越谷北高校公開講座「高校生と教員の動植物研修」今年度第5回(深谷市武川)を11月16日に実施します。

当日は8:50に秩父鉄道武川駅改札前に集合、荒川河川敷を中心に秋の動植物観察を行います。

野外での動植物の観察を通じて、以下のことを学びます。
生物の基本的な知識
動植物分類の基礎
探究的な学習(生物観察から課題を見出す)

参加ご希望の方は、専用フォーム(以下URLまたはQRコード)からお申し込みください。

https://forms.gle/C51PxCZUhikiJj7aA

【SSH】生徒研修会『伝わるデザイン』講座を開催しました

10月28日(月)放課後、千葉大学の高橋佑磨先生をお招きして
SSH生徒研修会『伝わるデザイン』講座を実施しました。

希望生徒対象に、
前半は「初めての研究発表資料の作成術 みんなにやさしい資料」と題した講演、
後半は実際に生徒や教員がつくったポスター資料を題材にワークショップを実施しました。


会場は本校しらこばと会館です。



前半の講演では、伝わるデザインの重要性、フォントの選び方、読みやすいレイアウト、見やすい図表などについて実例を交えながら教えていただきました。


参加生徒は、自分のiPadにダウンロードした講演資料にメモをしながら聞いていました。


質問も活発にしていました。
北高生は発表の機会が多いので、みんな興味津々です。

後半はワークショップです。
実際に教員や生徒がつくった資料を見ながら、前半で学んだデザインのルールに基づいて改善点を上げていきます。




意見を出し合って議論しています。

まとめたら、グループごとに発表しました。

 

高橋先生から改善案のお手本を見せていただきました。

見事な(失礼!)仕上がりに歓声が上がりました。

越谷北高校では、理数探究や総合的な探究の時間などで発表の機会が多いため、生徒たちは今回の研修会で学んだことを活かして発表資料をつくってくれると期待しています。

【SSH】10月27日公開講座(春日部市内牧公園)

10月27日(日)春日部市内牧公園にてフィールドワークの公開講座を実施しました。
今回は、高校生13名、中学生1名、教員2名が参加しました。
前日くらいまで、曇り時々雨の予報でしたが、日ごろの行いが良いのか午前中はカラッと晴れ、午後も雲が出る程度で動植物の観察をすることができました。


内牧公園に集合し、駐車場わきの木陰で開会行事をしました。

このあたりは、元荒川と古利根川に挟まれた台地(大宮台地の東端)になっています。
近くには貝塚もあり、縄文海進の頃は、かなり海岸が近かったものと想像できます。

氷期が終わり、海が遠のくと台地から低地にヒトの生活の場が広がっていき、内牧公園の南側には6世紀ごろに築かれたとされる内牧塚内古墳群もあります。
今は水田、雑木林が広がる内牧公園ですが、その成り立ちを考えると興味深いです。


都市公園として整備されているため、「植えられた木」も多いですが、公園に整備される以前から見られたであろう樹種も多く見られます。

農地周辺の雑木林は、水田の肥料となる落ち葉や薪炭をとるための落葉広葉樹が植えられ、ヒトの手で管理されてました。
そのように植えられたと思われるコナラやクヌギ、シデ類などが残されています。

写真は撮りそびれましたが、イネカメムシが見つかりました。
埼玉県レッドデータ絶滅危惧ⅠA類ですが、近年埼玉県東部で大発生しているようです。
次のレッドデータ改定ではリスト外になるかもしれません。


神事に使われるためか、榊(関東ではヒサカキ)も見られます。


ホオノキがありました。葉は一見トチノキに似ていますが、トチノキの葉が掌状複葉(1枚の葉が5~7枚の小葉でできている)であるのに対し、ホオノキの葉は、集まっている数枚の葉はひとつひとつが1枚の葉です。


植栽されている樹木も観察します。
これはムクロジかな?どのような特徴があるでしょうか。

周りの芝生ではアトボシアオゴミムシやナガマルガタゴミムシが見られました。
足元にも気をつけてみると、色々な生物を見ることができます。


朽木にアリの巣を見つけました。調べるために数匹採集して持って帰るようです。


落ちている朽木を少し崩すと、アリの他にヒゲジロハサミムシが出てきました。
クワガタムシを期待していた人もいたようですが、興味津々で観察しています。


昼休憩のあと、水田側に移動しました。
ヒメミズワラビ(埼玉県レッドデータ準絶滅危惧)はたくさん見られます。
水田で使われる農薬の変化で増えてきたようです。
次のレッドデータ改定ではリスト外になるものと思われます。
カヤツリグサの仲間(テンツキなど)もたくさん見られました。
水田まわりは特有の生物相が見られます。


昆虫を探しています。
ホシササキリやタンボコオロギを見つけたようです。
タンボコオロギは幼虫しか見つからなかったのですが、幼虫で越冬するそうです。


ヤナギタデ(食用になるタデ)がありました。
ちょっとだけ試食してみます。辛い!


代表的な水田雑草のコナギを見つけました。
イネの栄養を奪うため除草剤で駆除されており、あまり見なくなりました。


水田の用排水路や、水がたまっているところでは水草類も健在です。
ここでは、コカナダモ(外来)の他、マツモなど在来の水草も見られました。
マツモは埼玉県レッドデータ絶滅危惧Ⅱ類です。


コセンダングサ、キバナコスモスなどの黄色い花が密集して生えています。
キチョウ(キタキチョウ)が吸蜜に来ていました。

これまた写真を撮りそびれていましたが、最後に蓮池を観察し解散しました。
天候にも恵まれ、盛だくさんのフィールドワークでした。
自然度の高い丘陵地帯や山地にいかなくても、家の近くの都市公園でも探究の課題を探すことはできることを学べたと思います。

参加者の感想(抜粋)

・同じ科、属など近縁の木でも落葉や常緑があることを知ることができた。
・レッドリストの生物を観察することができて良かった。
・普段は虫を採集しているが、植物を見るきっかけになった。
・よく似ている種類でも、注意深く見れば見分けができることが分かった。
・スギナ1種だと思っていたけれど、イヌスギナというよく似た別種がいることに感動した。
・公開講座の参加が4回目になって、生物を見分けて名前が分かるようになってきた。
・香りのある植物(シソクサなど)や食用になる植物(ヤナギタデなど)を実際に体験することができて良かった。
・農業に興味があるが、除草剤などの農薬が実際に生物相に影響を与えていることが分かった。

今回は、身近な環境でも知らない(気づいていない)動植物がいかに多いか、を実感してもらえたフィールドワークになりました。
また、身近な環境で探究の芽(課題)を見いだすことができることも分かってもらえたのではないかと思います。
フィールドワークは、繰り返しが大事です。
何度も見ることで、共通性に気が付く、何度も見ることで、違いに気が付く、それらが課題探究につながります。
そのためには、フィールドワーク(野外観察)に興味関心を持ち、好きになることが重要です。

次回は11月16日(土)、深谷市武川で主に荒川河川敷の動植物観察を予定しています。
参加申し込みフォームは後ほどアップいたします。
ご参加をお待ちしております。

【SSH】小・中学生のためのサイエンス教室(三校合同)のお知らせ

越谷北高校の理系部活(物理部・化学部・生物部・天文気象部)が、11月10日(日)に春日部高校を会場に行われる『小・中学生のためのサイエンス教室』に参加します。

越谷北高校、春日部高校、越ヶ谷高校の理系部活が小・中学生対象の様々な企画を用意してお待ちしています。

開催日時:令和6年11月10日(日)13:00~16:00(受付12:45~15:30)
会場:埼玉県立春日部高等学校(東武アーバンパークライン八木崎駅徒歩1分)

参加を希望される小・中学生は、春日部高校の特設サイトから申し込みをしてください。

小・中学生のためのサイエンス教室 特設サイト

 

 

【SSH】運営指導委員による2年生理数科・課題研究視察

本日の6限で行われた2年理数科の課題研究の様子を、SSH運営指導委員の方々にご覧いただきました。

2年生の課題研究は化学・物理・数学の分野から研究テーマを設定し、3年次には英語でプレゼンを行います。

視察後、埼玉県高校教育指導課も交えて教職員と意見交換を行いました。

本日はお忙しい中、足をお運びいただきありがとうございました。

【SSH】理数科1年生 数学読書感想文発表会

9月27日金曜日、理数科1年生の数学読書感想文発表会を実施しました。代表生徒4名は、「数学を勉強する意義について」、「数学のパラドックスについて」、「統計学について」、「連分数について」、それぞれが工夫を凝らした発表をおこないました。メモを取りながら真剣に聞く生徒や、発表者に質問する生徒が多くみられ、非常に有意義な時間となりました。

 

感想(一部抜粋)

「数学の本はなんだか難しくて面白くなさそうだと思っていたけれど、実際に読んでみると新しい発想や考え方が知れて面白いと感じました。」

「授業では触れることができない新しい内容に触れることが出来たので良かったです」

「私が興味を持たない分野の発表でも、発表の仕方が上手で難しい内容も理解することができた。数学をずっと好きでいたいと思いました。」

 

発表会当日の様子

【SSH】グリーンエネルギープロジェクト事前学習会

9月28日に、グリーンエネルギープロジェクトの事前学習会がありました。

日本のエネルギー問題やバイオマス発電についての講義を受けたのち、バイオマス発電に使われている草木由来のペレットを実際に燃焼させて様子を観察したり、水を沸騰させたりする実験を行い、植物の持つエネルギーについて学びました。

10月19,20日には、宮城県鳴子でエネルギー利活用方策の取り組みを目的とした実習を行う予定です。

話を聞く

  ひ

めも書き

【SSH】※日程変更あり 第4回公開講座のお知らせ 

越谷北高校公開講座「高校生と教員の動植物研修」今年度第4回(春日部市内牧公園)を10月27日に実施します。
※当初計画では10月20日の予定でしたが、本校SSH行事との兼ね合いで日程を変更いたしました。ご了承ください。

当日は9:30に内牧公園駐車場に集合、内牧公園周辺で秋の雑木林の動植物観察を行います。
※バス時刻の関係で集合時刻がこれまでの回と異なりますのでご注意ください。

野外での動植物の観察を通じて、以下のことを学びます。
生物の基本的な知識
動植物分類の基礎
探究的な学習(生物観察から課題を見出す)

参加ご希望の方は、専用フォーム(以下URLまたはQRコード)からお申し込みください。

https://forms.gle/pbqq78PSpyASL2aa9