令和5年度 第1学期終業式校長講話
令和5年7月21日(金)、第1学期終業式を行いました。また、終業式終了後には、表彰と壮行会を行いました。表彰では、校内外で活躍した24名の生徒を表彰しました。壮行会では、全国大会に出場するパワーリフティング部、新聞部、筝曲部を激励しました。
暑さ対策のため、各教室へライブ配信を行いました。以下は、校長講話の内容です。
まず、タイからの留学生のプレオさんを紹介しました。(紹介内容は略します。)
それでは、講話に戻ります。今日は、私が高校生の頃から大切にしてきた言葉を紹介します。数学者の岡潔先生の言葉です。私は、これまでの人生で多くの言葉に出会い、影響を受け、時に助けられてきました。
岡先生の言葉もその一つです。
それは、「スミレはただスミレのように咲けばよいのであって、そのことが春の野にどのような影響があろうとなかろうと、スミレのあずかり知らないことだ」というものです。
これは、岡先生が、ある人から「数学なんかして人類にどういう利益があるのか?」と聞かれたときに答えた言葉だと言われています。
「スミレはただスミレのように咲けばよいのであって、そのことが春の野にどのような影響があろうとなかろうと、スミレのあずかり知らないことだ」
言われた方にしてみれば、極めて不遜な言葉に聞こえたかもしれません。変わった方が多いと言われている数学者の中でも岡先生は、群を抜いて変わっていたのでなおさらです。
ただ、当時高校生だった私は、この岡先生の言葉を、「自分を見失わず、ただひたすら純粋に、自分らしく生きよ」というメッセージとして、とらえました。
まだ「自分らしさ」とは何かすら分かっていない高校時代でしたが、「自分らしさ」を意識するようになってからは、自分自身の長所や短所について、よく考えるようになりました。そして、他人からの評価は、ほとんど気にならなくなりました。とは言え、人の話に耳を貸さないということではないので、時に反省もしますが、一喜一憂することがなくなり、何事も前向きに考えられるようになりました。
皆さんに当てはまるかどうかは分かりませんが、悩み多き高校時代を生きる皆さんへ、悩み多き時代を実際に生き、乗り越えてきた一人の大人の話として紹介しました。
皆さんには、自分らしさをむしろ武器として、皆さんが将来やりたい、やってみたいと思う道を、自信を持って進んで行ってほしいと思います。
以上、終わります。