校長室より

知る者は言わず 言う者は知らず(10月の言葉)


「知る者は言わず 言う者は知らず」

この句は、中国の古典、「老子」という書物に載っている言葉です。その意味するところは、
・物事をよく理解している人は、何事もあまり口に出して言わないが、 物事をよく知らない人ほど、何でも軽々しくしゃべるものである。
・物事を本当によく知っている者は、その知識をひけらかしたりはしない。よく知らない者ほど、知ったかぶりをしてしゃべるものである。
・物事を深くよく理解している人は、そのことを軽々しく口に出さないが、 よくしゃべる人は、本当のことをよく分かっていない。 
等々、賢者は黙して語らず的な解釈がされています。

実は、「老子」には、この言葉に続けて、次のような意味が書いてあります。 「本当に物事の真理を理解している人は、自己主張することもなく、ただ、人の中で目立たなく 生きている。こういう人に対しては、世間の人たちが、どのように接したらいいのか分からず、 どうすることもできない存在である」ということのようです。本当の知者は、老子で言うところの 道というものをよく理解し、道と一体化しているので、世間の人にとっては、 つかみどころがない存在ですが、こういう人こそが、最も偉大であるということを言っているようです。 老子の中では、くり返し「道」という言葉を用いて、万物の存在の根源を説明しようとしています。 

私は、この言葉は物事の本質を本当に知ることの大切さを説くとともに、常に勉強することの大切さを言っているように感じます。浅はかな知識で軽々しく喋ることは慎み、自分を高めるために常に勉強しつつ、十を知って一を話すようにしたいものです。