【SSH】グリーンエネルギープロジェクト(10月18日〜10月19日)
10月18日、19日に株式会社建設技術研究所様のご支援の元、グリーンエネルギープロジェクトの活動で群馬県にある八ッ場ダム、榛名山、利根大堰を訪れました。
グリーンエネルギープロジェクトとは、越谷北高校SSHⅡ期5年間を通じて、再生可能エネルギーなどエネルギーをテーマに探究をするプロジェクトです。
今回は2年生10人、1年生11人が参加し、ダムや堰の役割やこれらの建設と人や生物の関わりについて学んできました。
1日目は自然に囲まれた群馬県吾妻郡にある八ッ場ダムを訪れました。
↑この下にかつて村があったと思うと複雑な気持ちになりました。
八ッ場ダムは堤高116.0m、堤高長290.8mもある、総貯水容量1億750万tを誇るダムです。昭和22年のカスリーン台風の被害を受け、洪水被害を減らすため初めての設置案が出されました。しかし、支流の川の水性が強酸性であったため、計画は一旦凍結。そんな中、水質を改善したことで建設事業は再開。そして2020年に無事、運営開始されました。今回、私たちは八ッ場ダムの内部に入り様々な設備を見てきました。
内部を見る前はダムとは水をためるためだけの壁のようなものと考えていましたが、中には大きなポンプのような装置や水量を調整する装置などの精密機械が多くあり、細かい技術で水を調整しているのだと学び、今までのダムの捉え方が大きく変わりました!
元々洪水調整が主な役割ですが、下流にある新設された発電所では、最大出力11,700kwものの発電を行っています。
夜にはグループごとにダム建設予定地の住人、洪水被害をなくしたい都会の住人、建設を進めたい国の職員などの様々な役に分かれてダム建設時を想定した劇を行いました。それぞれの立場の思いや状況を実際に自分たちが成りきって考えたことでダム建設時に関わった多くの方々の思いについて考えさせられました。
八ッ場ダムは洪水調整を目的として設計され、現在私たちの生活を支えてくれる存在となっていますが、その背景には吾妻郡の環境破壊だけでなく地域のために犠牲になるという苦渋の決断を出してくださった住民の方々を始めとする多くの協力があることを学びました。
2日目は榛名山を訪れました。
榛名山は50万年前からしばらく続いた火山活動によって形成された標高1449m、直径約22kmの活火山です。標高1084mにある椎名湖は昔にあった火山活動によって榛名山の一部が吹き飛んでできたカルデラが元になっています。榛名山では人の手が入ったこともあり、柏やブナ、ミズナラなどの落葉樹、カラマツなどの針葉樹がやや入り混じって生えていました。
ここではハートマークが特徴のエサキモンキツノカメムシや美しい光沢を持つツチハンミョウ、派手な赤色のコウライテンナンショウなど発見しました!
最後に群馬県と埼玉県の県境にある利根大堰を訪れました。
利根大堰は昭和43年に完成し、現在、首都圏に水道水と工業用水を供給しています。大堰には水位を調整したり、洪水時に水を安全に流したりする働きもあります。また利根大堰には3つの魚道が設置されており、魚が上流と下流を移動できるようになっています。これにより川の生態系を守っています。
↑このコの字型の窪みで魚が休めるそうです。
実際に中から多くの魚たちが上流に向かって力強く跳ねて移動している様子が見えました。
人が単に川の流れや水を利用するだけでは環境を壊してしまうため、環境を保全しつつ共存していく工夫が多く施されていることを学びました。また環境全体だけでなくそこに生息する生き物や地形そのものなどの細かいところまでの考慮の積み重ねが大切になることも学びました。
今回、私たちは、人と自然の共存を続けていくための工夫が詰まった場所を訪れ、実際に近くで見て、自然環境とのあり方について実感することができました。生活を豊かにするためにただ開発を行うのではその地域や住民の方々に大きな影響を与えてしまいます。そこで今回学んだ様々な工夫のうち身近でできることを実践していったり環境や地元の住人たちのことを踏まえて慎重に行動したりして自然や地域とのバランスを保ちながら生活をしていきたいです。