【SSH】5月14日SSH教職員研修会
5月14日(水)放課後、東京都立大学名誉教授 松浦克美先生をお招きして、本校しらこばと会館にて教職員研修会を実施しました。
テーマは「生徒が主体性を発揮するには」「探究において教員ができること」
探究活動にかかわらず、生徒の主体性を伸長することは本校の重点目標にも掲げられており、関心の高いところです。
講師の松浦先生には、午後に実施された理数科3年生の探究発表(英語での口頭発表)にご参加いただき、その講評からお話しいただきました。
理数科の探究活動は、3年生の発表に2年生が、2年生の発表に1年生が聞き手として参加しているのですが、その点について上級生から下級生への継承でうまくいっているのではないか、との評価をいただきました。
英語での発表も上手にできているのですが、上手な英語にこだわりすぎているのでは、とのご指摘もいただきました。
確かに、文法的に正確であることも大事ですが、下手でも英語でしゃべろうとすること(伝えようとすること)ができれば、現状では日本語中心になってしまっている質疑応答なども英語でできるようになるかもしれません。
研修会は、私たちから講師の松浦先生にテーマに関する質問をして、お答えいただく形で進行しました。
学校教育において生徒が主体性を発揮することは重要ですが、様々な場面で「どこまでを生徒に任せるか」は、とても難しい課題です。
本校でも、教科によってかなり生徒に学びを任せる形で授業を実践している科目もありますが、教員の介入を減らすことに不安を感じる教員も多いです。
特に、教員が「教えない」ことには抵抗がある方が少なくありません。
そのような不安に対しても、実例を含めてお答えをいただきました。
第一部(全体会)終了後に、第二部として引き続き質疑応答形式で、生徒が主体的に取り組める授業についてお話していただきました。
参加した教職員のアンケートから感想を抜粋します。
・学年の早いうちから、どんどん英語で自分の考えを発表させる授業を展開すべきと思いました。また、彼らの好奇心を刺激する環境をさりげなく整えていくことも必要と考えました。
・いくらでも正しい情報が手に入る時代、AIの発達により確かに情報は入手しやすくなっているので、何に重きを置くのかによってどう授業するのかは変わっていくのだろうと思った。
・主体的に取り組ませる過程で、教員が何でも教えないという部分に共感しました。
・自分の授業を顧みる、良い機会となりました。今後の授業では、生徒を励ましつつ見守ることを心がけたいと思います。
・本校の実情に合わせて実践できるイメージがわかない。授業観察や他校視察など必要かもしれない。
・紹介された「できないことを繰り返すと、できないということを学習する。やりたくない、という気持ちを強化してしまっている」という言葉にハッとさせられました。自分の苦手意識もそこから来ているなと、自身を振り返っても思います。