校長室より

2018年2月の記事一覧

知的好奇心(如月の言葉)



 気がつけば、もう2月である。3年生は、家庭研修に入り、大学受験の天王山を迎える。生徒が、自分を信じ、実力を遺憾なく発揮してくれることを期待したい。しかし、受験勉強は受験だけのものではない。勉強をすることにより、確実に賢くなっている。その受験勉強をする力の源は、ただ単に大学に受かりたいということだけではないはずである。むしろ、勉強することにより、知識が深まり、もっと知りたいという心のうずき、つまり好奇心の深まりにあるのだと思う。
 つい最近、私は、「子どもは40000回質問する(あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力)」という本を読んだ。その中で、好奇心の大切さ、特に知的好奇心の大切さを感じた。これからの人生で勉強を受験勉強だけに終わらせず、知的好奇心を持って生きていくことが大切だと感じた。

なるほどと思った文を引用したい。(私なりにアレンジしてある)
「これからは、豊かな好奇心の持ち主が求められる時代になるだろう。求めているのは、決められた手順をそつなくこなして指示に従うだけでなく、それ以上の貢献ができるタイプだ。つまり、自ら学習し、問題を解決し、鋭い疑問を投げかける意欲のある人物が必要とされている。
好奇心に満ちた学習者は深く、そして広く学ぶ。専門知識と高度な判断能力を必要とする職務、例えば、金融業やソフトウエア開発といった分野の仕事に向いている。また、異なる分野の知識をつなぎ合わせて新たな知恵を生み出す創造的な活動が得意なことが多く、複数の専門分野を横断するチームで働くのにいちばん適しているのもこのタイプである。つまり、人工知能がもっとも苦手とするような仕事を担う存在だ。ホワイトカラーの職場でさえ人間の仕事が急速にテクノロジーに置き換えられつつある世界では、もはや賢いだけでは生き残れない。コンピュータは賢い。だが、どれほど高性能でも、今のところ好奇心旺盛なコンピュータは存在しない。
・好奇心のはじまりは、知りたいという心のうずきとして現れる。・・・「拡散的好奇心」
・「知的好奇心」・・・拡散的好奇心がうまく導かれ、知識と理解を求める意欲へと変われば私たちの糧となる。このように意識的に訓練をしなければ身につかない奥深い好奇心こそが「知的好奇心」である。拡散的好奇心が成長し、新しいものを求める単純な欲求が深い理解を目指す方向性のある努力へと変化した時、それを知的好奇心と呼ぶことができる。」
なるほどである。
 私たちは、忘れてしまっているが、赤ちゃんの頃、自分が興味を持っていることを知りたくて指さしてそれを大人に聞くことをしていた。指さしながら、「あ~あ~、だぁ~、だぁ~」と言っていたのではないか。あるものについてもっと知りたいと思い、大人がそれについて教えてくれることを期待している。私たちは、言葉を話せるようになる前から、指を使って問いを発していたのである。
そんな、知的好奇心をいくつになっても持ち続け、なぜを考え続ける人でありたいと思う。

(書は、倉澤沙綾先生に書いていただいています。今回も工夫を凝らしていただきすてきな書になっています。)
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