日誌

2015年1月の記事一覧

H26年度 理数科講演会


本年度も1月10日(土)に1、2年生の理数科講演会を開催しました。
今年は日本工業大学創造システム工学科佐野健一先生にお越しいただきました。
数学、物理、化学、生物、化学の5つのテーマから今年は「生物」をテーマに、
「生物の仕組みを倣い、物質から学ぶ、分子生物学が拓く近未来技術」
という演題で講演していただきました。



演題 



今回は3部構成で講演いただきました。
第1部:「生物の仕組みを倣う」
生物の形や外観を模倣したマジックテープや低反射モニターなどの紹介。
形づくりの方法や進化そのものを試験管内で再現し、スマートフォンなどに利用されるメモリ開発の研究についてお話しいただきました。
進化を試験管で再現させるという実験方法を聞き、これまで地球誕生から46億年もかけて起こったことを短時間で、それも試験管という小さなスケールで起こせることに驚きでした。
また、実際にメモリ開発をするのになかなかうまくいかなかったが、答えは身近なところに隠されていたというご自身の経験も楽しく聞かせていただきました。

第2部:「物質から学ぶ」
生物学的な機能をもった材料開発についての紹介。
細胞の中に存在する、細胞の動きや形の保持に関連する細胞骨格という構造、その中でも筋肉の細胞に多く存在するアクチンに注目し、人工的に運動性をもつ構造体を形成する研究についてお話しいただきました。階層構造を積み重ねていくと堅さ、やわらかさ、振動性と構造体が独特の運動性を見せること、そしてそれが私たちのもつ筋肉が参考になっていることを知りました。

第3部:「材料から学ぶ」
細胞に取り込まれやすいアスベストやカーボンナノチューブという物質に注目し、特定の細胞に特定の薬や遺伝子を届ける「ドラッグデリバリーシステム」の開発を進めているというお話でした。
本来、アスベストやカーボンナノチューブは細胞に取り込まれやすい反面、体内では有害物質としてがんの原因になるそうです。しかし細胞に取り込まれやすいという性質を利用することができれば、これまでの10~100倍ほど薬を細胞へと効率よく運べるということでした。この技術が進めば、再生医療や創薬の分野において多くの人の役に立つ研究であると感じ、最先端技術の一端に触れることができました。

第1部:生物の仕組みをを倣う

質疑応答

感謝の言葉

今回の講演会は生物がテーマではありましたが、佐野先生の研究は物理や化学といった分野など多岐に渡っており、広く知識を生かして研究されているすごさを感じました。
また、興味関心をもって勉強することの大切さをお話しいただきました。

H26年度 実験合宿

1月6日・7日、理数科2年生は校内で1泊2日の実験合宿を行っています。
開校式では、校長先生からこの合宿の意義の大きさについてお話いただきました。

 
続いて、代表生徒による宣誓のあいさつです。この合宿に向けての意気込みを誓いました。


この合宿は、理数科行事の集大成です。納得の行くまで実験に向き合いましょう!

物理班は、各種センサーの特性について調べ、そのデータをもとにセンサーを利用した実験を行っています。以下その様子です。








化学班は、班毎に研究テーマおよび研究計画を立て、試行錯誤しながら実験を行っています。以下、その様子です。










1月末に成果発表会が予定されています。理数科1年生も参加予定です。
先輩がどんな発表を行うのか楽しみですね。