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【SSH】第2回公開講座(6月21日)参加申込フォーム

越谷北高校公開講座「高校生と教員の動植物研修」今年度第2回(行田駅周辺)を6月21日に実施します。

当日は8:50に行田駅西口に集合、市街地を抜けて荒川河川敷で動植物観察を行います。
野外での動植物の観察を通じて、以下のことを学びます。
生物の基本的な知識
動植物分類の基礎
探究的な学習(生物観察から課題を見出す)

参加ご希望の方は、専用フォーム(以下URL)からお申し込みください。

https://forms.gle/YkjgrKHnA5CH14Dc8

※今年度より参加申し込み期限が早まっています(20日前)。期限を過ぎての申込はお受けできませんのでご注意ください。今回は6月1日が申込期限となります。

【SSH】5月3日公開講座(久喜市南栗橋駅周辺)

令和8年5月3日(日)、久喜市南栗橋駅周辺でフィールドワークの公開講座を実施しました。

今年の公開講座のテーマは「湿地帯の動植物」です。
第1回は南栗橋駅に集合して、久喜市内池、中川河川敷、幸手市高須賀池をまわりました。
ときどき晴れ間がのぞく曇りで、絶好のフィールドワーク日和となりました。
今回は、高校生6名、教員3名の9名が参加しました。

高須賀池のハンノキです。今回は風景写真の記録を忘れていました。

 

駅前ロータリーでもたくさんの植物の観察をできます。
ツメクサ(ナデシコ科)、クスダマツメクサ(マメ科)、オッタチカタバミ(カタバミ科)、エノコログサ(イネ科)、スズメノチャヒキ(イネ科)、ユウゲショウ(アカバナ科)、ナガミヒナゲシ(ケシ科)、ネバリノミノツヅリ(ナデシコ科)、スズメノエンドウ(マメ科)、アカメガシワ(トウダイグサ科)などざっと調べただけでも両手に収まらないくらいです。
俗に「路傍100種」とも言われ、身近なところで100種を覚えるまで頑張れば、生物を見る「目」ができてきます。
「目」ができると、たとえば魚ならばヒレを見るだけである程度種類が分かるようになります。
それまでは、根気強く図鑑(ハンドブック)を引いたり、教えてくれる先生(先輩でもよいけれど)にしつこく聞いたりして覚えていくしかありません。


ヤセウツボ(ハマウツボ科)が咲いていました。
外来の寄生植物です。地上部には花しか出ず、種は発芽すると他の植物の根に寄生して栄養を奪い、地下で球状の体が成長し、春になると地上に花茎を伸ばします。
マメ科やキク科など広く寄生しますが、この個体はスズメノエンドウに寄生しているようでした。


街路樹にキマダラカメムシ(カメムシ科)がいました。
樹皮に紛れて見つけにくくなってしまっていますが、分かりましたか?
江戸時代に長崎の出島から侵入した外来昆虫です。
以前は西日本までしか見られませんでしたが、ここ10年程でいっきに分布を拡大し、埼玉県でもふつうに見られるようになりました。


ピンボケですが・・・ナガミヒナゲシ?(ケシ科)です。
ナガミヒナゲシは、ケシ科の外来植物です。
春にオレンジ色のキレイな花を咲かせますが、日本各地に広がってしまっています。
茎をちぎると黄色い汁がにじみ出てきます。
最近、この汁が肌につくとかぶれるとして、「危険な毒草である」というセンセーショナルな報道をされてしまっていますが、よほど肌が敏感なヒトでない限りひどくかぶれることはありません。
道端などでは優占しがちな外来植物なので、駆除するに越したことはありませんので、警告したい気持ちは分からなくはないのですが、事実を過剰に盛ってしまうのはどうかと思います。

なお、「?」をつけたのは、ナガミヒナゲシには汁が黄色いタイプと白いタイプがあり、写真の個体は白い汁が出るタイプのためです。
白い汁が出るタイプを学名Papaver dubium dubium、黄色い汁が出るタイプを学名Papaver dubium lecoqiiとする情報もあり、今のところどちらもナガミヒナゲシと呼ばれていますが、論文によっては別種としているものもあるので、よくわかりません。
いずれも身近に見られるものなので、探究対象として面白そうです。


用水沿いの桜並木を観察しました。


サクラ(おそらくソメイヨシノ)には、サクラを食害する特定外来生物のカミキリムシであるクビアカツヤカミキリ(カミキリムシ科)のフラス(幼虫の糞と木屑が混じったもの)が見られるものもかなりありました。
6月には成虫が出てくるかもしれません。


ちょっと見にくいですが、マガリケムシヒキ(ムシヒキアブ科)がいました。
他の昆虫を狩る肉食のアブです。


菜の花(セイヨウカラシナ?)に「うどんげの花」がついていました。
クサカゲロウの仲間の卵です。
アリなどによる捕食を避けるため(と言われています)長い柄をつけて産み付けられています。


カタオカハエトリ(ハエトリグモ科)のオスがいました。
カラフルでかっこいいハエトリグモです。
ハエトリグモは種類も多く、行動も面白いので探究の対象として良いと思います。


シロスジヒゲナガハナバチ(ミツバチ科)がいました。
2匹がくっついていて、1匹(右のほう)が近くに止まっています。
一見するとペアのようですが、3匹ともオス(触角が長い)のようです。


松(これはクロマツでしょうか)の花を観察します。
雄花、雌花はどこにあるでしょうか?


中川の河川敷で、白い花をつけるユウゲショウ(アカバナ科)を見つけました。
これは環境変異でしょうか?


ケヤキの葉上にはヤノナミガタチビタマムシ(タマムシ科)がたくさんいました。
小さくて目立たないムシですが、これでもタマムシの仲間です。
チビタマムシの仲間は種類も多く、調べると面白そうです。



クロハネシロヒゲナガ(ヒゲナガガ科)がいました。
春によく見かける触角の長い蛾なのですが、触角が長すぎて飛び方が独特で、ぱっと見では蛾の仲間とは思えないかもしれません。
触角が長いのはオスで、メスは短め(それでも長いですが)です。


ヒゲナガつながりではないですが、道端にヒゲナガスズメノチャヒキ(イネ科)が咲いていました。
ヨーロッパ原産の外来種です。


昼休憩のあと、高須賀池公園で池の周りを観察します。
シダレヤナギ(ヤナギ科)です。
ヤナギと言えばこれ、というイメージの強い種で、川や池のまわりによく植栽されていますが、中国原産です。


池にはミシシッピアカミミガメ(ヌマガメ科)がたくさんいました。
写真は(小さくて見にくいかもですが)子亀(ミドリガメと呼ばれます)です。
雑食で何でも食べるため、在来種を減らしてしまいます。
どのような対策ができるでしょうか。


イヌマキ(マキ科)にはマミジロハエトリ(ハエトリグモ科)が。
これもオスです。かっこいいですね。
白い眉でマミジロでしょうか。


キジ(キジ科)が鳴いていました。
在来種ではあるのですが、狩猟のため放鳥されており、遺伝的にもかなりのかく乱を受けてしまっています。
よく見かける鳥ですし、高校生でも行動調査ならできるかもしれません。


ギシギシにコガタルリハムシ(ハムシ科)が大発生していました。
この増え方は異常では?


道端にシラホシムグラ(アカネ科)をたびたび見かけました。
ヤエムグラにそっくりですが、花が白いです。


この、白い小さな花がたくさん咲いていると確かに星空のようです。


南栗橋駅前に戻って、日陰で閉会行事です。

 

参加者の感想(抜粋)
・今回はたくさん歩いて疲れました。
・よく似ている種類の植物の見分け方を知ることができた。
・植物についた寄生痕(今回、キクスイカミキリに産卵されたヨモギも観察しました)を初めて見ることができて面白かった。
・これまで雑草としか思っていなかった植物にも名前がちゃんとあることが分かった。
・ヤセウツボが面白かった。種子を採集して発芽実験をやってみたい。この時期はあまり出歩かないので、いつもは見ない花をみることができた。(教員)
・今回は150種くらいの植物を観察できた。マメ科、キク科が多かった印象がある。(教員)
・身近にあってよく見ている植物でも、知らないことがたくさんあって新たに知ることがあり面白かった。(教員)

今回は初回と言うことで、市街地から池、河川敷の動植物観察をしました。
観察したフィールドは、中川の氾濫原といってよい場所であり、駅前から湿地の植物が見られました。
埼玉県の東部を流れる中川は、江戸時代の利根川東遷事業が行われる前は利根川の流路でした。
現在は、埼玉の北側を東に流れ茨城県神栖市と千葉県銚子の境で太平洋にそそぐ利根川ですが、江戸時代の初め頃までは埼玉県の東部を南に向かって流れ、江戸湾(東京湾)に注いでいました。
徳川幕府は、治水、利水(水運)のために利根川の流路を東に変え、渡良瀬川、常陸川につなげて現在の利根川の流路に変えました。
中川は昔の利根川の流路にあたるのですが、今回観察した内池や高須賀池はそれらが氾濫したことによってできたとされ、周辺も古くは広い湿地だったはずです。
湿地を乾燥化させたり、埋め立てたりして市街化しても、古い湿地の植物が残っているのは興味深いですね。
土地の歴史と動植物の生態を関連させて探究しても面白そうです。

次回は、6月21日(日)に行田駅周辺で、荒川河川敷の動植物観察を予定しています。
近く申し込みフォームをアップしますので、興味のある方はご参加ご検討ください。
なお、今年から申込期限が実施日の20日前となっておりますので、お早めにお申し込みください。

【SSH】令和8年度公開講座「高校生と教員の動植物研修」のお知らせ

今年度も、越谷北高校では地域との連携及び学校開放のため公開講座「高校生と教員の動植物研修」を実施します。

野外での動植物の観察を通じて、以下のことを学びます。
生物の基本的な知識
動植物分類の基礎
探究的な学習(生物観察から課題を見出す)

次の全6回を予定しています。各回ごとに参加申し込みを受け付けます。
なお、今年度から申し込み締め切りを実施日の20日前までとしますのでご注意ください。

①5月3日(日) 幸手市内池・高須賀池周辺 (南栗橋駅西口8:50集合)
②6月21日(日) 行田市荒川河川敷 (JR行田駅西口8:50集合)
③7月19日(日) 羽生水郷公園周辺 (さいたま水族館正面休憩舎前10:40集合)
④10月25日(日) 長瀞町蓬莱島周辺 (秩父鉄道野上駅改札前8:50集合)
⑤11月14日(土) さいたま市末田須賀堰周辺 (朝日バス巻の上停留所前8:50集合)
⑥3月27日(土) さいたま市岩槻文化公園周辺 (岩槻文化公園体育館前8:50集合)

野外での動植物観察に興味がある高校生、教員(校種は問いません)は、 こちら をご覧いただきお申し込みください。

第1回(5月3日)のお申し込みは、申込専用フォーム(下URL)へお願いします。

https://forms.gle/uGGDtBK1aSs54XvF8

【SSH】3月28日公開講座(さいたま市田島ヶ原周辺)

3月28日(土)さいたま市田島ヶ原でフィールドワークの公開講座を実施しました。

今年の公開講座は「荒川河川敷」をテーマに、中上流域では秩父市武州中川から、深谷市武川、熊谷市大麻生と観察をしてきました。(長瀞町、行田市は雨天のため中止になってしまいました)
今年度最後のフィールドワークは、下流域ということでさいたま市桜区の田島ヶ原周辺で中上流域との違いを見ながら動植物観察をしました。
当初は天候が危ぶまれましたが、未明まで雨が残りましたが気温も上がり絶好のフィールドワーク日和となりました。

今回は高校生15名、卒業生2名、教員1名が参加しました。

 


さくら草公園に集合し、まずは田島ヶ原サクラソウ自生地を観察します。
田島ヶ原サクラソウ自生地は、数少ない埼玉県の花サクラソウの自生地であり、国の特別天然記念物に指定されています。
保全地はヨシ(イネ科)が生える湿地であり、夏には背丈を超えるほどのヨシ原になっています。
生態系保護のため、毎年1月頃に野焼きをして地上部の枯れたヨシを焼き払い、早春にはヨシより早く葉を展開する様々な湿地の希少な植物を観察することができます。
サクラソウも、そのような希少な植物の一つです。


フィールドの観察では、様々な視点を持つことが大事です。
生物個体を見る、個体群を見る、生物群集を見る、生態系全体を俯瞰するなど・・・。
ミクロな視点とマクロな視点で自然を観察することで見えてくるものが変わってきます。


保護地を広く見ると、黄色い花をつけたノウルシ(トウダイグサ科・環境省NT準絶滅危惧、埼玉県NT準絶滅危惧)が目立ちますが、群落ごとに見ると生え方、花期、葉の色など微妙に違いがあるように見えます。
これは、遺伝的な要因でしょうか。それとも環境変異?


足元に目を移すと(保護地の外です)、カタツムリやナメクジが見られました。


ヤマナメクジ(ナメクジ科)が交尾していました。
ナメクジは雌雄同体で、互いに精子を交換し受精させます。
名前のとおり、山地で見られるナメクジですが、平野部でも森林で見られることがあります。
隣接する秋ヶ瀬公園の雑木林から来たのでしょうか。


枯れ木にはヒダリマキマイマイ(オナジマイマイ科)が二匹ついていました。
殻の巻きが他のカタツムリ(右巻き)と逆のためヒダリマキマイマイと呼ばれます。


朽木の根元にヒメマイマイカブリ(マイマイカブリ関東亜種、オサムシ科)がいました。
越冬していたようです。


保護地の歩道に入り観察をします。
講師から積極的に説明するというよりも、参加者に「分からないこと」を見いだして質問をしてもらうようにしています。

ここで見られた植物を紹介します。


サクラソウ(サクラソウ科、環境省NT準絶滅危惧、埼玉県VU絶滅危惧Ⅱ類)はたくさん咲いていました。


アマナ(ユリ科、埼玉県NT準絶滅危惧)もたくさん見られました。
すでに花が終わり実になっている株もありました。


一部にヒロハノアマナ(ユリ科、環境省VU絶滅危惧Ⅱ類、埼玉県EN絶滅危惧ⅠB類)も咲いていますが、どうも植えられたもののようです。


ジロボウエンゴサク(ケシ科、埼玉県NT準絶滅危惧)もちらほら咲いていました。
ジロボウ(次郎坊)は太郎坊(スミレ)に対して近畿地方で呼ばれていた呼び名に由来するそうです。


シロバナタンポポ(キク科)もちらほら見られました。
外来のセイヨウタンポポは一年中花をつけますが、在来タンポポの多くは春のみ咲きます。
西日本では黄色い花をつけるものよりもシロバナタンポポの方が多いため、タンポポと言えば白い花というイメージの地域もあるそうです。


光沢のある黄色い花を咲かせているのはヒキノカサ(キンポウゲ科、環境省VU絶滅危惧Ⅱ類、埼玉県CR絶滅危惧ⅠA類)でした。
埼玉県内では、田島ヶ原を含む2か所でしか確認されていない希少種です。


ヒロハハナヤスリ(ハナヤスリ科、埼玉県VU絶滅危惧Ⅱ類)は、シダ植物の一種です。
胞子葉を伸ばしはじめているところでした。
夏には枯れ、翌年の野焼き後にまた地下茎から葉を出す多年草のシダです。

春の花としておなじみのスミレも何種類か見られました。

ツボスミレ(スミレ科)


アリアケスミレ(スミレ科)


ピンボケですが、ノジスミレ(スミレ科)

他にも、タチツボスミレなどが見られました。
春はいろいろなところでスミレを探して歩くのも楽しそうです。

保護地を出て、公園のすみの植え込みや草地を観察しました。

足元からも何種類もの植物が見つかります。
もう少し暖かくなってくれば、ゴミムシなどの徘徊性昆虫も見つけられるようになるでしょう。


参加者の一人が、エノキ(アサ科)の枝にアカボシゴマダラ中国産亜種(タテハチョウ科、特定外来生物)の幼虫を見つけました。
冬の間は根元の葉裏で越冬していますが、暖かくなってきてエノキに登って枝の又に落ち着いているようです。
見事な擬態で、よく見ないと見つけることができません。
他の参加者も探して、何頭か見つけ出しました。
安定して生息しているようです。


午後は公園を出て、河川敷を観察することにしました。


水の近くまで移動してきましたが、タチヤナギ(ヤナギ科)などのヤナギ類、スイカズラ(スイカズラ科)、ガガイモ(キョウチクトウ科)など在来種は少なく、外来の植物がとても多いです。
現状として外来種だらけの河川敷の環境に、私たちはどのように向き合うべきなのでしょうか。

水鳥も少しだけ見ることができました。
遠いので、証拠写真程度ですが・・・


カンムリカイツブリ(カイツブリ科、埼玉県VU絶滅危惧Ⅱ類)です。

他に、オオバン(クイナ科、埼玉県NT1準絶滅危惧)、カイツブリ(カイツブリ科)も少し見ることができました。

少し狭いですが、河原で閉会行事をしました。

参加者の感想(抜粋)

・普段では見られないような様々な希少な植物を見ることができて面白かった。いろいろなレベルの多様性を見ることができた。
・久しぶりに参加したが、自然を見る目の感覚を取り戻すことができた。(卒業生)
・生物多様性の3つの階層(生態系多様性、種の多様性、遺伝的多様性)を意識して観察をすることができた。マクロな視点、ミクロな視点といろいろな視点で観察をするのが楽しかった。
・保護されているところでは様々な在来の希少種が見られたが、河川敷では外来種ばかりで、どうしたらいいかを考えなければならないと思った。
・見たことのある植物でも、芽生えだと様子が違っていて見分けるのが難しく、面白かった。
・これまでさくら草公園には来たことはあったが、上ばかり(桜)見ていて足元を見ていなかった。地面に小さな花がたくさん見られて、発見があって面白かった。
・参加者の高校生の様子を見ていると、いろいろなことに興味を持って、自由に観察したり考えを巡らせたりしていて、素晴らしいと思った。(卒業生)
・フィールドに出て観察してみると、生物たちの関わりが立体的であることが実感できて面白い。また、時間の流れを意識して観察すると興味深い発見がある。(教員)

今年度は、荒川河川敷をテーマにフィールドワークを行い、中上流域から下流域まで様々な河川敷の環境を観察しました。
上流に近い秩父市の河川敷ではゴロタ石で希少な生物がたくさん見られましたが、中流、下流と下るにつれて河原を土が覆い、外来種が多くなっていっています。
フィールドワーク講座の目的は、野外での動植物観察から探究課題を見出すことですが、外来種対策はとても大きな課題として、考えさせることの多いテーマになると思います。
これまでのフィールドワークで参加者が気付いている(感想にも書かれています)ように、どんな生物も単独で「そこに在る」ことはなく、様々な生物、生物以外の環境(非生物的環境)と関わりを持ちながら生態系の一部となって存在しています。
外来生物問題や希少種の保全について考えるとき、その生物種についてだけ考えるのではなく、それと関わりをもつ様々な生物、環境に思いを巡らせることはとても重要なことです。
フィールドワーク講座に参加した皆さんが、今後も自分なりに自然と関わる活動を続けていただいて、生態系をめぐる課題の解決に関わってもらえればありがたいです。

今年度のフィールドワーク講座は今回で最後になります。
次年度の予定については、4月以降に越谷北高校HPにて公開する予定になっておりますので、興味を持たれた方はチェックしていただいて、ぜひ参加をご検討ください。

【SSH】令和7年度_1学年_課題研究(生物・地学分野)中間発表会

3月13日(金)2・3限に理数科1年生の課題研究中間発表会が開催されました。

理数科1年生では2学期から課題研究に取り組みますが、6月の本発表に向けてさらに研究をブラッシュアップする場として、毎年3月に現時点までの研究の中間発表を実施しています。

 

研究題目は以下の通りです。

生物分野

1班「時間経過による固有周波数の変化に基づく野菜の状態評価」

2班「酵母の冷凍保存」

3班「加熱による有機酸量の変化」

4班「植物の緑の香り(GLVs)とその成分による防御作用」

地学分野

1班「ビル風を弱めるには」

2班「透水層埋設工法による効率的な排水方法の実証」

3班「巨大地震は予測できるのか?」

 

 

見学している2年生から多くの質問がありましたが、1年生は堂々と対応していました。

SSHの運営指導委員の先生方からも研究に対するアドバイスを多く貰うことができました。

 

本日いただいた意見をもとに6月の本発表に向けて研究を進めていきたいと思います。

 

【SSH 】令和7年度国立科学博物館研修

 

2/4 57期理数科 国立科学博物館研修

 地球館

地球館では、地球の誕生、生命の進化、人類の歴史を化石や標本、体験型の装置で楽しく学ぶことができました。

地下1階では、職員さんから恐竜の卵について説明を聞き、実際の卵を持つことでその重みを直に体験することができました。

 

1階では、現代に生きる植物や生物の展示がされており、その種や特徴について細かく知ることができました。また、身近に生きる生物もたくさん展示されていたので、親しみを持ちながら学ぶことができました。

ヒトの展示には何か見慣れた人に似ているものが…

また3階ではヨシモト・コレクションの展示があり、凛々しく、美しく、力強い剥製からは感動を覚えました。また、ここでは2頭のごりらの展示も見ることができました。

 

 

日本館

日本館では島国ならではの生息する生き物の特徴や、日本列島の成り立ち、日本に存在する鉱石、他にもワニについての展示などを見学することができました。

一階ではワニに関する展示が開かれており、ワニの標本に実際に触れるといった体験をしたり、ワニの生態について学んたりすることでそれらを通して、陸上脊椎動物の進化の過程を知ることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2、3階では、日本に生息している生物や、存在している鉱石、日本列島の成り立ちなど、日本の特徴について展示されていました。

【SSH】第6回公開講座(3月28日)参加申し込みフォーム

越谷北高校公開講座「高校生と教員の動植物研修」今年度第6回(さいたま市田島ヶ原サクラソウ自生地周辺)を3月28日に実施します。

当日は8:50に桜草公園※に集合、サクラソウ自生地周辺で春の動植物観察を行います。
※JR西浦和駅より徒歩20分、またはバス(浦和駅または中浦和駅より)「さくら草公園」下車徒歩5分

野外での動植物の観察を通じて、以下のことを学びます。
生物の基本的な知識
動植物分類の基礎
探究的な学習(生物観察から課題を見出す)

参加ご希望の方は、専用フォーム(以下URLまたはQRコード)からお申し込みください。

https://forms.gle/n2Dm9tSu1aGF9AVU8

【SSH】SSH講演会

12月16日(火)にSSH講演会がありました。埼玉大学副学長の石井昭彦先生にご講演いただきました。

話を聞く前は有機化学についての知識がほとんどなく、話についていけるか、理解できるのか不安でした。

ですが、『身の回りにある有機化学』ということで、私達にわかりやすく講演してくださり、不安はすぐになくなりました。

特に興味深かった内容は蛍光物質についての話です。

オワンクラゲからイクオリンと言う物質を抽出し、それを解析してカイコや猫といった生物に組み込むことで、それらの生物が暗闇で光るようになるというような内容で、このような研究結果を聞いてとても驚きました。

その他にもリサイクルについてや身近な匂いの成分、紅葉の仕組みについても化学的な観点から説明してくださり、有機化学についての知見を深めつつ、今後の学びに繋がる視点を養うことができました。

【SSH】令和7年度_理数科2年集中実験講座

 12月24日、25日 に集中実験講座が行われました。

 約6時間、実験し続けることは初めてで、通常の授業とは違う実験ができたので良い経験になりました。

 

化学分野では、金属陽イオンの定性反応についての課題が出されました。

最初に書く感想としては幼稚かなと思いつつ、書くのですが

たった一滴の試薬によって一瞬で色が変わっていく様子は、いつ・どこで・何回みても夢が溢れているなと思いました。とてもとても楽しかったです。

 次の試験管は何色になるのか、どんな反応になるのかを想像していると、何時間も立ちっぱなしなことなどは割とどうでもよくなります。

 ちなみに、後で分かったことですが今回の実験では1組につき100本以上実験をしていたそうです。1日に100本の試験管を洗ったのかと思うと驚きを超えて感動が芽生えてきます。

 

物理分野では電気、特に電圧と抵抗の関係についての課題が出されました。

 まず驚いたことは、オームの法則を使ってはいけないと言われたことです。

 扱ったことのある分野ならば、今までの学習の積み重ねありきなのかなと勝手に決めつけていたのですが、

今回あえて使わないことによって、新たな考え方、法則性が見えることもあるのだなと気づくことができました。

 また、午後はセンサーを用いた装置の作成を行いました。

 光の明るさで反応する装置、もしくは温度に反応する装置を作成しましたが、どれも日常生活に広く応用されている内容になっています。

 もちろん、教科書に載っている実験をすることも楽しいですが、実際に製品化されているものの回路を自分たちで考えて、計算して、予測して、作成することは大きな達成感に繋がったのではないかと思います。

ただ実験して法則を確認するだけより、何かの役に立つ形にできる方が個人的には嬉しいです。

 

 最後に、大きな怪我なく無事に終えることができてよかったです。

 充実したクリスマスでした。

【SSH】グリーンエネルギープロジェクト(10月18日〜10月19日)

10月18日、19日に株式会社建設技術研究所様のご支援の元、グリーンエネルギープロジェクトの活動で群馬県にある八ッ場ダム、榛名山、利根大堰を訪れました。

グリーンエネルギープロジェクトとは、越谷北高校SSHⅡ期5年間を通じて、再生可能エネルギーなどエネルギーをテーマに探究をするプロジェクトです。

今回は2年生10人、1年生11人が参加し、ダムや堰の役割やこれらの建設と人や生物の関わりについて学んできました。

  

 1日目は自然に囲まれた群馬県吾妻郡にある八ッ場ダムを訪れました。

↑この下にかつて村があったと思うと複雑な気持ちになりました。

 

八ッ場ダムは堤高116.0m、堤高長290.8mもある、総貯水容量1億750万tを誇るダムです。昭和22年のカスリーン台風の被害を受け、洪水被害を減らすため初めての設置案が出されました。しかし、支流の川の水性が強酸性であったため、計画は一旦凍結。そんな中、水質を改善したことで建設事業は再開。そして2020年に無事、運営開始されました。今回、私たちは八ッ場ダムの内部に入り様々な設備を見てきました。

内部を見る前はダムとは水をためるためだけの壁のようなものと考えていましたが、中には大きなポンプのような装置や水量を調整する装置などの精密機械が多くあり、細かい技術で水を調整しているのだと学び、今までのダムの捉え方が大きく変わりました!

元々洪水調整が主な役割ですが、下流にある新設された発電所では、最大出力11,700kwものの発電を行っています。

夜にはグループごとにダム建設予定地の住人、洪水被害をなくしたい都会の住人、建設を進めたい国の職員などの様々な役に分かれてダム建設時を想定した劇を行いました。それぞれの立場の思いや状況を実際に自分たちが成りきって考えたことでダム建設時に関わった多くの方々の思いについて考えさせられました。

 

八ッ場ダムは洪水調整を目的として設計され、現在私たちの生活を支えてくれる存在となっていますが、その背景には吾妻郡の環境破壊だけでなく地域のために犠牲になるという苦渋の決断を出してくださった住民の方々を始めとする多くの協力があることを学びました。

 

2日目は榛名山を訪れました。

榛名山は50万年前からしばらく続いた火山活動によって形成された標高1449m、直径約22kmの活火山です。標高1084mにある椎名湖は昔にあった火山活動によって榛名山の一部が吹き飛んでできたカルデラが元になっています。榛名山では人の手が入ったこともあり、柏やブナ、ミズナラなどの落葉樹、カラマツなどの針葉樹がやや入り混じって生えていました。

ここではハートマークが特徴のエサキモンキツノカメムシや美しい光沢を持つツチハンミョウ、派手な赤色のコウライテンナンショウなど発見しました!

 

 

最後に群馬県と埼玉県の県境にある利根大堰を訪れました。

利根大堰は昭和43年に完成し、現在、首都圏に水道水と工業用水を供給しています。大堰には水位を調整したり、洪水時に水を安全に流したりする働きもあります。また利根大堰には3つの魚道が設置されており、魚が上流と下流を移動できるようになっています。これにより川の生態系を守っています。

↑このコの字型の窪みで魚が休めるそうです。

実際に中から多くの魚たちが上流に向かって力強く跳ねて移動している様子が見えました。 

人が単に川の流れや水を利用するだけでは環境を壊してしまうため、環境を保全しつつ共存していく工夫が多く施されていることを学びました。また環境全体だけでなくそこに生息する生き物や地形そのものなどの細かいところまでの考慮の積み重ねが大切になることも学びました。

 

今回、私たちは、人と自然の共存を続けていくための工夫が詰まった場所を訪れ、実際に近くで見て、自然環境とのあり方について実感することができました。生活を豊かにするためにただ開発を行うのではその地域や住民の方々に大きな影響を与えてしまいます。そこで今回学んだ様々な工夫のうち身近でできることを実践していったり環境や地元の住人たちのことを踏まえて慎重に行動したりして自然や地域とのバランスを保ちながら生活をしていきたいです。